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2005年11月20日 (日)

なぜ権利団体は、こうも法を歪めて解釈するのか?

牧歌組合~耳コピとエロジャケ~というサイトが、JASRACからの「権利侵害にあたるとしての削除要求」を受け、削除されようとしている。

しかし、全体的な状況や話の流れを見ていくと、どうにもJASRACの言い分に納得が出来ない。

そもそも、今回のJASRACの主張の根幹は「歌詞の掲載は部分的であっても無許諾でのご利用はできません」という物だが、該当サイトは歌詞の「利用」をしている訳ではなく「引用」しているという点で、既に論点がずれている。

音楽リスナーとPCユーザのための著作権パブコメ準備号の「牧歌組合~耳コピとエロジャケ~ 」を削除させないために、その3で紹介されているJASRACとの往復書簡を見れば、JASRAC自身も歌詞の引用が違法ではない事を認めている事実もあるので、論点は「引用」か否かという事になるだろう。

法律に詳しい訳ではないので、法解釈としての正しい発言ではないかもしれないが、ごく当たり前(だと自分では思っている)感覚で考えれば、どう見ても当該サイトの利用の仕方は「引用」だとしか考えられない。

また、これは個人的に気に入らない部分だが、上記「JASRACとの往復書簡」内でのJASRAC回答の中でも
尚、同様なケースとして、雑誌等でのアルバム紹介、解説の中での歌詞のご利用があります。
これも、出版でのご利用として許諾手続きをおとりいただいた上で掲載されています。

とあるように、著作物の紹介や解説といったものにも許諾手続きを必要としているというのが通例となっているのは如何なものなのだろうか?
例えば著作物のかなりの部分を使用している等、オリジナルの著作物の代替となりうるようなものは著作物の権利を侵害していると言えるだろうが、普通に見かける紹介や解説というのは、むしろオリジナルの著作物を利用する事を促す効果があり、著作者としては歓迎するべき事なのではないのか?
それに対してJASRACが行っている事は、これ幸いと課金の口実にしているだけでしかない。

さらに最も憤慨するのは、本来は著作権法に沿った活動をすべきはずの管理団体が、その著作権法の本質を尊重していると思えない点だ。
歌詞の引用はよいという認識でありながら、普通に考えて引用としか思えない使い方をしているサイトに対して、著作物を使用しているからという説明のみで著作権侵害だと訴え、引用と利用の違いを明確にしようともしていない。
ケースは異なるが、初の私的録画補償金変換を受けた人が、そのやり取り内容の全公開を控えているのもSARVH側の誤った著作権法解釈に基づく拒否があったからだ。
著作権法をこうも軽視して自分の都合にあわせた解釈をしようとする権利団体の存在とはいったい何なのだろう?

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